性質消火(危険物の性質と消火)は10問中4問以上間違えると、他の科目が満点でも不合格になる科目です。逆に言えば、引火点・発火点・消火剤の3テーマを確実に押さえれば得点源になります。
この記事では、試験に出る内容に絞って完全整理しました。
性質消火は全35問中10問を占めます。合格ラインは6問以上(60%)。
⚠️ 足切りに注意
10問中4問以上間違えると即不合格です。法令が満点でも、性質消火が5/10では不合格になります。3科目のバランスが最重要です。
出題の中心は次の3テーマです。これを確実にすれば6〜8問は取れます。
引火点とは「点火源があれば引火する最低温度」です。数値が低いほど危険です。
| 物質名 | 引火点 | 品名(分類) | 水溶性 |
|---|---|---|---|
| ジエチルエーテル | -45℃ | 特殊引火物 | わずかに溶ける |
| ガソリン | -40℃以下 | 第1石油類(非水溶性) | 非水溶性 |
| 二硫化炭素 | -30℃ | 特殊引火物 | 非水溶性 |
| アセトアルデヒド | -39℃ | 特殊引火物 | 水溶性 |
| アセトン | -20℃ | 第1石油類(水溶性) | 水溶性 |
| メタノール | 11℃ | アルコール類 | 水溶性 |
| エタノール | 13℃ | アルコール類 | 水溶性 |
| 灯油 | 40℃以上 | 第2石油類(非水溶性) | 非水溶性 |
| 軽油 | 45〜70℃ | 第2石油類(非水溶性) | 非水溶性 |
| 重油 | 60〜150℃ | 第3石油類(非水溶性) | 非水溶性 |
💡 覚え方のコツ
引火点の順番:ジエチルエーテル(-45)→ガソリン(-40)→二硫化炭素(-30)→アセトン(-20)→メタノール(11)→エタノール(13)→灯油(40以上)→軽油(45〜70)
「ジガニアメエ灯軽」と語呂で覚えると便利です。
発火点とは「点火源がなくても自然に発火する最低温度」です。引火点と混同しないことが最重要ポイントです。
| 物質名 | 発火点 | 特記事項 |
|---|---|---|
| 二硫化炭素 | 90℃(第4類で最低) | 蒸気管の熱でも発火。水中保存 |
| ジエチルエーテル | 160℃ | 引火点は最低クラス |
| ガソリン | 約300℃ | 引火点は低いが発火点は灯油より高い |
| 軽油 | 250℃ | |
| 灯油 | 255℃ | ガソリンより発火点が低い |
| エタノール | 363℃ | |
| アセトン | 465℃ | 引火点は低いが発火点は高い |
⚠️ 最頻出ひっかけ
「ガソリンは第4類の中で引火点・発火点ともに最低だ」→ 誤り。
発火点が最低なのは二硫化炭素(90℃)。ガソリンの発火点は約300℃で、灯油(255℃)より高い。
水溶性かどうかは消火剤の選択に直結します。確実に覚えてください。
| 水溶性 | 非水溶性 |
|---|---|
| アルコール類(メタノール・エタノール) | ガソリン |
| アセトン | 灯油・軽油・重油 |
| アセトアルデヒド | ジエチルエーテル |
| 酸化プロピレン | 二硫化炭素 |
✅ 覚え方
「アルコールとアセトンは水溶性。ガソリン・灯油・軽油は非水溶性」これだけ押さえれば大半の問題に対応できます。
指定数量は危険物の規制基準となる量です。危険なものほど少量で規制対象になります。
| 品名 | 非水溶性 | 水溶性 | 代表物質 |
|---|---|---|---|
| 特殊引火物 | 50L | ジエチルエーテル・二硫化炭素 | |
| 第1石油類 | 200L | 400L | ガソリン(非)・アセトン(水) |
| アルコール類 | 400L | メタノール・エタノール | |
| 第2石油類 | 1,000L | 2,000L | 灯油・軽油(非) |
| 第3石油類 | 2,000L | 4,000L | 重油(非) |
| 第4石油類 | 6,000L | ギヤ油・シリンダー油 | |
| 動植物油類 | 10,000L | ヤシ油・アマニ油 | |
💡 ポイント
水溶性の方が指定数量が多い(2倍)。水で薄まるため危険性が相対的に低いという考え方から。また特殊引火物は一律50Lで水溶性・非水溶性の区別がありません。
消火剤の選択は「水溶性か非水溶性か」と「危険物の種類」で決まります。
⚠️ 最重要ポイント
アルコール類火災に通常の泡消火剤は使えません。アルコールは水溶性なので泡が溶けて効果がなくなります。必ず「耐アルコール泡消火剤」が必要です。これは毎回出題されます。
| 物質 | 特記事項 |
|---|---|
| 二硫化炭素 | 発火点90℃と極めて低い。水中保存する。消火には水(窒息も可) |
| アルキルアルミニウム | 禁水性。水をかけると爆発的に発火。乾燥砂で対応 |
性質消火で繰り返し出るひっかけパターンをまとめました。本番前に必ず確認してください。
ひっかけ①:ガソリンの発火点
「ガソリンは第4類で引火点・発火点ともに最も低い」→ 誤り
発火点が最低なのは二硫化炭素(90℃)。ガソリンの発火点は約300℃で灯油より高い。
ひっかけ②:引火点21℃の分類
「引火点21℃の液体は第1石油類だ」→ 誤り
第1石油類は引火点21℃「未満」。21℃ちょうどは第2石油類。「未満」と「以上」の境界に注意。
ひっかけ③:二硫化炭素の保存
「二硫化炭素は冷暗所に密栓して保存する」→ 誤り
二硫化炭素は水中に保存する。発火点が90℃と低く、水で覆うことで蒸発と発火を防ぐ。
ひっかけ④:水溶性の指定数量
「アセトン(第1石油類・水溶性)の指定数量は200Lだ」→ 誤り
水溶性の第1石油類は400L。非水溶性(ガソリン等)が200L。水溶性は常に非水溶性の2倍。