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乙4「法令」の攻略|許可・届出・保安距離・倍数計算を完全解説【2026年版】

化学専攻卒 監修|2026年4月更新|読了目安:12分

法令は15問と3科目で最も問題数が多く、得点源になりやすい科目です。ただし覚えることが多く、全部を丸暗記しようとすると挫折します。試験に出るテーマは決まっているので、頻出7テーマに絞って効率よく攻略しましょう。

📋 目次

  1. 法令の試験構造と攻略方針
  2. 許可と届出の区別
  3. 指定数量の倍数計算
  4. 保安距離と保有空地
  5. 危険物取扱者の種類と権限
  6. 定期点検・保安監督者
  7. 運搬と移送の違い
  8. 頻出ひっかけパターン
  9. よくある質問

法令の試験構造と攻略方針

法令は15問、合格ラインは9問以上(60%)です。6問は捨てられます。

💡 攻略方針

頻出7テーマを確実に押さえれば9〜12問は取れます。「全部覚えよう」とせず、出題パターンを把握することが最短ルートです。

頻出7テーマ:

  1. 許可と届出の区別(毎回出題)
  2. 指定数量と倍数計算(毎回出題)
  3. 保安距離が不要な施設(頻出)
  4. 危険物取扱者の種類と権限(頻出)
  5. 定期点検の義務(頻出)
  6. 消火設備の種類と分類(頻出)
  7. 運搬と移送の違い(頻出)

許可と届出の区別 毎回出題

最も頻出のテーマです。「許可」と「届出」のどちらが必要かを即答できるようにしてください。

許可が必要(市町村長等の許可)届出でよい(市町村長等への届出)
製造所・貯蔵所・取扱所の設置危険物の品名・数量・指定数量の倍数の変更
施設の位置・構造・設備の変更施設の廃止
施設の譲渡・引渡し
危険物保安監督者の選任・解任
危険物保安統括管理者の選任・解任

✅ 語呂合わせ

品は届ける、施設は許可する
品名・数量は届出でよい。施設そのものを変える(位置・構造・設備)なら許可が必要。

⚠️ ひっかけ注意

「品名の変更には市町村長等の許可が必要だ」→ 誤り。品名・数量の変更は届出でよい。「変更するから許可では?」というイメージがひっかけとして機能します。

指定数量の倍数計算 毎回出題

複数の危険物を同じ場所に貯蔵する場合、規制対象かどうかを倍数計算で判定します。

計算式
A貯蔵量 ÷ A指定数量 + B貯蔵量 ÷ B指定数量 = 合計倍数

合計倍数が1以上の場合、許可が必要な危険物施設として規制対象になります。

計算例

ガソリン100L(指定数量200L)+ 灯油500L(指定数量1,000L)を貯蔵する場合:

100/200 + 500/1000 = 0.5 + 0.5 = 1.0

合計倍数1.0は「1以上」なので規制対象になります。

⚠️ 重要ポイント

「1を超える」ではなく「1以上」が規制対象です。1.0ちょうども規制対象になることに注意してください。これは毎回問われます。

保安距離と保有空地 頻出

保安距離

施設から住宅・学校・病院などの「外部の建物」まで確保する距離です。

保安距離が不要な施設(覚える方が効率的):

💡 なぜ「不要な施設」を覚えるか

保安距離が必要な施設の方が多いため、「不要な施設」を覚えた方が問題を解きやすいです。不要リストにない施設はすべて必要、と判断できます。

保有空地

施設の周囲に設ける「空き地」(消防活動のためのスペース)です。保安距離と混同しないこと。

概念意味対象
保安距離施設から外部の建物までの距離外部への影響を防ぐ
保有空地施設周囲の空き地消火活動・延焼防止

危険物取扱者の種類と権限 頻出

種類取り扱える危険物立会権
甲種全種類(第1〜6類)あり
乙種取得した類のみあり
丙種第4類の一部(ガソリン・灯油・軽油・重油等)なし

⚠️ 丙種の立会権に注意

「丙種危険物取扱者が立会えば無資格者が作業できる」→ 誤り。丙種には立会権がありません。立会いができるのは甲種・乙種のみです。

定期点検・保安監督者 頻出

定期点検

危険物施設の定期点検は年1回以上が原則です。

点検が義務づけられている主な施設:地下タンク貯蔵所・移動タンク貯蔵所・地下タンクを有する給油取扱所など。

⚠️ ひっかけ

「定期点検は3年に1回だ」→ 誤り。原則年1回以上です。

危険物保安監督者

危険物取扱作業の保安に関する監督を行う者。甲種または乙種取扱者から選任します。

✅ 保安監督者の選任義務がない施設

移動タンク貯蔵所は保安監督者の選任義務がありません(代わりに乙種以上の危険物取扱者が乗車する義務があります)。

運搬と移送の違い 頻出

運搬移送
方法容器に収納して車両等で運ぶ移動タンク貯蔵所(タンクローリー)で運ぶ
免許危険物取扱者の免許は不要乙種以上の免許が必要
その他容器・表示・積載方法の基準がある危険物取扱免状の携帯が必要

💡 覚え方

「タンクローリーで運ぶ=移送(免許必要)」「容器に入れて運ぶ=運搬(免許不要)」。見た目が派手なタンクローリーの方が規制が厳しいと覚える。

頻出ひっかけパターン

ひっかけ①:品名変更の手続き

「貯蔵する危険物の品名を変更するには市町村長等の許可が必要だ」→ 誤り
品名・数量の変更は届出でよい。許可が必要なのは施設の位置・構造・設備の変更。

ひっかけ②:倍数計算の「以上」

「合計倍数が1を超えたら規制対象だ」→ 誤り
1以上」なら規制対象。1.0ちょうども含まれます。

ひっかけ③:丙種の立会権

「丙種取扱者の立会いのもとで無資格者が作業できる」→ 誤り
丙種には立会権がありません。立会権があるのは甲種・乙種のみ。

ひっかけ④:移動タンクと保安監督者

「移動タンク貯蔵所には危険物保安監督者の選任義務がある」→ 誤り
移動タンク貯蔵所には選任義務がない。ただし乙種以上の免許を持つ取扱者の乗車義務はあります。

📘

法令の問題演習には過去問集が必須

許可・届出・保安距離などは実際の問題で繰り返すことで定着します。参考書1冊に絞って集中演習してください。

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よくある質問

許可と届出の簡単な見分け方を教えてください
「施設そのものを変えるなら許可、中身・管理の変更なら届出」と覚えてください。位置・構造・設備の変更は許可が必要。品名・数量の変更、廃止、譲渡、監督者の選任・解任は届出でよいです。
保安距離が不要な施設はどれですか?
給油取扱所(ガソリンスタンド)・移動タンク貯蔵所・地下タンク貯蔵所・屋内タンク貯蔵所・簡易タンク貯蔵所です。不要な施設を覚えておくと、問題で「この施設は必要か不要か」を素早く判断できます。
定期点検は何年に1回ですか?
原則として年1回以上です。「3年に1回」という選択肢が問題に出ることがありますが、これは誤りです。地下タンク貯蔵所・移動タンク貯蔵所・地下タンクを有する給油取扱所はいずれも年1回の定期点検が義務づけられています。
倍数計算で1.0ちょうどは規制対象になりますか?
はい、規制対象になります。条件は「1以上」なので、1.0ちょうどは含まれます。「1を超える」ではなく「1以上」という表現に注意してください。

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