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乙4「物理化学」の攻略|燃焼・消火・静電気を文系でもわかるように解説【2026年版】

化学専攻卒 監修|2026年4月更新|読了目安:10分

物理化学は「化学が苦手だから無理」と諦める人が多い科目ですが、乙4レベルは高校化学ほど深くありません。出題パターンが決まっており、3〜4テーマを理解すれば6/10は取れます。この記事では文系・社会人でも理解できるように、理屈から丁寧に解説します。

📋 目次

  1. 物理化学の試験構造
  2. 燃焼の三要素と消火方法
  3. 消火剤の種類と適応火災
  4. 燃焼範囲(爆発限界)
  5. 静電気と対策
  6. 比重と蒸気比重
  7. 頻出ひっかけパターン
  8. よくある質問

物理化学の試験構造

物理化学は10問、合格ラインは6問以上(60%)です。4問は捨てられます。

✅ 攻略の核心

物理化学は「丸暗記」ではなく「理解」が求められます。燃焼の三要素・消火方法・燃焼範囲・静電気の4テーマを理解すれば6〜8問は対応できます。

燃焼の三要素と消火方法 毎回出題

物理化学で最も重要なテーマです。燃焼の三要素と、それぞれに対応する消火方法をセットで覚えてください。

燃焼の三要素(3つすべて揃うと燃える)
🔥 可燃物
💨 支燃物(酸素)
⚡ 点火源(熱)

消火とは「三要素のどれか1つを取り除く」行為です。

消火方法取り除く要素具体例代表的な消火剤
除去消火可燃物ガスの元栓を閉める・延焼先の木を切る
窒息消火支燃物(酸素)泡・砂・蓋で覆う泡・CO₂・粉末・砂
冷却消火点火源(熱)水をかけて温度を下げる水・強化液

⚠️ 最頻出ひっかけ

「水は窒息消火だ」→ 誤り。水は冷却消火です。熱(点火源)を奪って温度を下げます。窒息消火は酸素を遮断する方法です。

消火剤の種類と適応火災 頻出

火災は燃えているものによってA・B・C火災に分類され、適応する消火剤が異なります。

火災の種類内容使える消火剤使えない消火剤
A火災(普通火災)木材・紙・繊維など水・泡・粉末・CO₂
B火災(油火災)石油類など泡・粉末・CO₂水(棒状)
C火災(電気火災)電気設備など粉末・CO₂・ハロン水・泡(感電のおそれ)

⚠️ 電気火災への水・泡は厳禁

電気設備の火災(C火災)に水や泡を使うと感電のおそれがあります。CO₂消火剤・粉末消火剤を使用します。

消火剤の詳細

消火剤消火方法特徴
冷却消火A火災に有効。油火災・電気火災には不適
強化液冷却・抑制消火アルカリ性。水より消火効果が高い
泡(通常)窒息消火B火災(油火災)に有効。水溶性危険物・電気火災には不適
耐アルコール泡窒息消火水溶性危険物(アルコール・アセトン)に使用
CO₂消火剤窒息消火電気火災にも使える。密閉空間で酸素欠乏に注意
粉末消火剤窒息・抑制消火万能型。ABC火災すべてに対応する種類がある
砂(乾燥砂)窒息消火禁水性危険物に使用

燃焼範囲(爆発限界) 頻出

可燃性ガスや蒸気が空気と混合したとき、燃焼できる濃度の範囲を「燃焼範囲」といいます。

💡 燃焼範囲のイメージ

濃度が低すぎても(可燃物が少なすぎ)、高すぎても(酸素が少なすぎ)燃えません。「ちょうどよい濃度の範囲」だけが燃えます。

用語意味危険性との関係
燃焼下限値(爆発下限値)燃焼できる最低濃度低いほど危険(薄い濃度でも燃える)
燃焼上限値(爆発上限値)燃焼できる最高濃度高いほど燃焼範囲が広い
燃焼範囲(上限−下限)燃焼できる濃度域広いほど危険(燃える条件が多い)

ガソリンの燃焼範囲:1.4〜7.6%(下限値が低く、比較的広い)

⚠️ ひっかけ

「燃焼下限値が高い方が危険だ」→ 誤り。燃焼下限値が低い方が危険です。少ない濃度でも燃えるためです。

静電気と対策 頻出

第4類危険物は電気の不良導体(電気を通しにくい)が多く、静電気が溜まりやすい特性があります。

静電気が発生しやすい条件

静電気対策

対策説明
接地(アース)する最も基本的な対策。静電気を地面に逃がす
流速を下げる液体を流すときの速度を遅くする
導電性材料を使う静電気が溜まりにくい材質の容器を使う
空気を加湿する湿度を上げると静電気が放電されやすい

⚠️ ひっかけ

「流速と静電気の発生は無関係だ」→ 誤り。流速が速いほど静電気が発生しやすいです。流速を下げることが対策の一つです。

比重と蒸気比重 頻出

液比重(比重)

液体の密度を水(1.0)と比較した値です。

💡 なぜ重要か

水より軽い液体(ガソリンなど)は水をかけると水面に浮いて広がります。そのため水での消火は逆効果になります。

蒸気比重

蒸気(気体)の密度を空気(1.0)と比較した値です。

✅ 覚え方

「第4類の蒸気は空気より重く、低い場所に溜まる。換気するときは床面付近を重点的に」これをセットで覚えると問題に対応できます。

頻出ひっかけパターン

ひっかけ①:水は窒息消火

「水は窒息消火に使う」→ 誤り。水は冷却消火。熱を奪って温度を下げます。窒息消火は酸素を遮断する方法(泡・CO₂など)。

ひっかけ②:電気火災への水使用

「電気火災には水をかけて冷却消火する」→ 誤り。感電のおそれがあり使用不可。CO₂消火剤・粉末消火剤を使用します。

ひっかけ③:燃焼下限値の危険性

「燃焼下限値が高い方が危険だ」→ 誤り。燃焼下限値が低い方が危険。少ない濃度でも燃えるためです。

ひっかけ④:静電気と流速

「液体を流す速度と静電気の発生は関係ない」→ 誤り。流速が速いほど静電気が発生しやすいです。

ひっかけ⑤:第4類の蒸気比重

「第4類危険物の蒸気は空気より軽く上部に溜まる」→ 誤り。第4類の蒸気はほぼすべて空気より重く、低い場所に溜まります。

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よくある質問

燃焼の三要素を簡単に説明してください
可燃物・支燃物(酸素)・点火源(熱)の3つです。この3つが揃うと燃焼が起きます。消火とはこの3つのどれかを取り除く行為で、可燃物を取り除くのが除去消火、酸素を遮断するのが窒息消火、熱を奪うのが冷却消火です。
電気火災に使える消火剤はどれですか?
CO₂消火剤・粉末消火剤・ハロン消火剤が使えます。水や泡は感電のおそれがあるため使えません。電気火災(C火災)は非導電性の消火剤を使うことが原則です。
燃焼下限値が低いとなぜ危険なのですか?
燃焼下限値が低い=少ない濃度(薄い状態)でも引火・燃焼するためです。例えばガソリンの燃焼下限値は1.4%で、わずかな蒸気でも爆発的に燃えます。燃焼下限値が低く、燃焼範囲が広いほど危険です。
文系でも物理化学は合格できますか?
はい、十分合格できます。乙4の物理化学は高校化学ほど深くなく、3〜4テーマ(燃焼の三要素・消火剤・燃焼範囲・静電気)を理解すれば6/10は取れます。計算問題もほとんどなく、理解ベースで対応できます。

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