乙4の試験問題には、毎年繰り返し出題される「頻出パターン」があります。これを事前に把握しているかどうかで、本番の正答率が大きく変わります。
この記事では、性質消火・法令・物理化学の3科目について、頻出テーマとひっかけパターンをまとめました。試験前に一度通読しておくことをすすめます。
⚠️ ひっかけの最重要ポイント:問題文の最後「正しいものはどれか」「誤っているものはどれか」を必ず確認してください。本番の焦りで読み間違えるケースが非常に多いです。
❓ ひっかけ問題の例
✗ 「ガソリンは第4類の中で発火点が最も低い」
✓ 正解:発火点が最も低いのは二硫化炭素(90℃)。ガソリンの発火点は約300℃。
引火点(-40℃以下)と発火点(約300℃)を混同させる典型問題。「引火点が低い=発火点も低い」は誤り。
| 物質 | 引火点 | 発火点 |
|---|---|---|
| ジエチルエーテル | -45℃ | 160℃ |
| ガソリン | -40℃以下 | 約300℃ |
| アセトン | -20℃ | 465℃ |
| エタノール | 13℃ | 363℃ |
| 灯油 | 40℃以上 | 255℃ |
| 軽油 | 45〜70℃ | 250℃ |
| 二硫化炭素 | -30℃ | 90℃(最低) |
❓ Q:引火点21℃の液体は第何石油類か?
✗ 「第1石油類」
✓ 正解:第2石油類。第1石油類は引火点21℃「未満」。21℃ちょうどは含まれない。
「未満」と「以上」の境界を意識する。21℃以上70℃未満が第2石油類。
❓ Q:エタノール火災に通常の泡消火剤は使えるか?
✗ 「使える」
✓ 正解:使えない。アルコールは水溶性なので泡が溶けて消火効果がなくなる。耐アルコール泡消火剤(水溶性液体用泡消火剤)が必要。
水溶性危険物(アルコール類・アセトン)には専用の消火剤が必要。非水溶性(ガソリン・灯油)なら通常の泡でOK。
❓ Q:二硫化炭素の正しい保存方法は?
✗ 「冷暗所で密栓して保存」
✓ 正解:水中に保存する。発火点が90℃と極めて低いため、水で覆って蒸発と発火を防ぐ。
「危険物を水中に保存する」という直感に反する事実がひっかけとして機能する。
同じ品名でも水溶性か非水溶性かで指定数量が異なります。
| 品名 | 非水溶性 | 水溶性 |
|---|---|---|
| 第1石油類 | 200L(ガソリン等) | 400L(アセトン等) |
| 第2石油類 | 1,000L(灯油・軽油等) | 2,000L |
| 第3石油類 | 2,000L(重油等) | 4,000L |
✅ 水溶性の方が指定数量が多い(2倍)。「水で薄まるので危険性が低い」という考え方から。
❓ Q:貯蔵する危険物の品名を変更する場合、必要な手続きは?
✗ 「市町村長等の許可」
✓ 正解:届出でよい。
施設そのものを変えるなら許可。中身(品名・数量)や管理者の変更なら届出。語呂:「品は届ける、施設は許可する」
| 許可が必要 | 届出でよい |
|---|---|
| 施設の設置 | 品名・数量・倍数の変更 |
| 位置・構造・設備の変更 | 廃止・譲渡・引渡し |
| — | 危険物保安監督者の選任・解任 |
❓ Q:次のうち、保安距離が必要でない施設はどれか?
✗ 「すべての施設に保安距離が必要」
✓ 保安距離が不要:給油取扱所・移動タンク貯蔵所・地下タンク貯蔵所・屋内タンク貯蔵所・簡易タンク貯蔵所
「不要な施設」を覚えた方が問題を解きやすい。保有空地との混同にも注意。
複数の危険物を貯蔵する場合の規制判定:
計算式:A貯蔵量÷A指定数量 + B貯蔵量÷B指定数量 = 合計倍数
合計が1以上 → 規制対象(許可が必要な施設として扱う)
例:ガソリン100L(指定数量200L)+灯油500L(指定数量1,000L)
→ 100/200 + 500/1000 = 0.5 + 0.5 = 1.0 → 規制対象
⚠️ 1.0は「1以上」なので規制対象になります。「1を超える」ではなく「1以上」に注意。
❓ Q:移動タンク貯蔵所(タンクローリー)に危険物保安監督者の選任義務はあるか?
✗ 「ある」
✓ 正解:選任義務はない。ただし危険物取扱者が乗車する義務はある。
「タンクローリーは危険→監督者が必要」というイメージがひっかけとして機能する。
| 運搬 | 移送 | |
|---|---|---|
| 方法 | 容器に入れて車両で運ぶ | 移動タンク貯蔵所で運ぶ |
| 免許 | 不要 | 乙種以上の免許が必要 |
| その他 | 表示義務あり | 免状携帯義務あり |
| 燃焼の三要素 | 消火方法 | 具体例 |
|---|---|---|
| 可燃物 | 除去消火 | ガスの元栓を閉める |
| 支燃物(酸素) | 窒息消火 | 泡・CO₂・砂で覆う |
| 点火源(熱) | 冷却消火 | 水をかける |
⚠️ 「水は窒息消火」は誤り。水は冷却消火。窒息消火は酸素を遮断する方法。
❓ Q:電気設備の火災(C火災)に適応する消火剤は?
✗ 「水・泡消火剤」
✓ 正解:CO₂消火剤・粉末消火剤。水や泡は感電のおそれがあり使用不可。
A火災(一般)・B火災(油)・C火災(電気)で適応消火剤が異なる。
❓ Q:燃焼下限値が低い方が危険か、高い方が危険か?
✗ 「高い方が危険」
✓ 正解:低い方が危険。濃度が低くても燃えるため、引火しやすい。
また、燃焼範囲が広いほど危険(燃える濃度域が広い)。
液体を流す際に静電気が発生します。流速が速いほど発生しやすい。
対策:流速を下げる・接地(アース)する・導電性の容器を使う。
✅ 「静電気と流速は関係ない」は誤り。流速が速いほど発生しやすいという関係がある。
本番前に以下を確認してください。